30年にわたるFieryのリーダーシップ

はじめに
Fieryは1991年に、オフィスの複写機をコンピューターに史上初めて接続することで歴史に名を残しました。この技術革新は、世界初のデジタルフロントエンド(DFE)につながり、デジタル印刷革命の礎になりました。この画期的な技術により、複写機の可能性が広がっただけでなく、30年にわたるデジタル印刷の技術革新を追求する旅が始まったのです。Fieryは今も印刷業界やグラフィックアート業界を牽引し続けています。

この30年間、FieryはDFEテクノロジーで世界をリードしてきました。当社では、印刷業界を革新させる原動力がなにかを理解しており、技術革新の過程で学んだことを活かす時がきたと感じています。
この新しいブログシリーズでは、Fieryの技術革新の原動力や、Fieryのエキスパートと視点を内部から紹介していきます。
DFEの詳細、製品の徹底検証などを含めた、幅広い分野に触れていきます。また、Fieryならではの幅広い視点から、印刷業界の主要トレンドについてもお伝えします。
30年におよぶデジタル印刷の技術革新
30年以上前に、FieryはRIPテクノロジーを発表し、初めて商業的に成功したことで、印刷業界を変革してきました。この技術革新により、グラフィックデザインソフトウェアとデジタルカラープリンターとのギャップが解消されました。デジタルファイルの処理方法が大きく変わり、今日の高速かつ高品質な印刷の基礎が築かれたのです。最初のRIPから、Fieryはデジタル印刷の最前線に立ち続けており、幅広い業界でプリンターの機能を飛躍的に向上させる業界初の製品を送り出してきました。
Fieryの実績
- 初の統合カラー管理システムを導入し、多様なメディアで均質かつ正確なカラーを実現。
- Fiery Command WorkStationにより、業界で初めてリアルタイムの生産管理を提供。オペレーターは、単一のインターフェイスからジョブ、デバイス、カラーを制御できるようになりました。
- バリアブルデータ印刷(VDP)、スポットカラーマッチング、サーバーベースの面付けツール、クラウドベースの解析、およびDFE用のAPI統合といった分野を牽引。
- Fiery JobFlowにより、エンドツーエンドのワークフロー自動化を業界に先駆けて実現。
たゆまぬ努力で自動化を推し進め、デジタルトランスフォーメーションを実現
これまで、Fieryは技術革新のためだけでなく、印刷会社オーナーとしてのお客様が直面する問題を新しい方法で解決することにも注力してきました。カラー制御から、より簡単な面付け、より直感的なワークフローまで、当社は30年以上にわたり、印刷をより簡単にするために取り組んできたのです。

- Fiery Automation Package:ジョブ処理を自動化し、タッチポイントを減らして効率を上げます。
- Fiery JobFlow:プリプレスワークフローを自動化し、高速かつスマートな生産を実現します。
- Fiery JobExpert:PDFを自動的に分析し、最適な印刷設定を適用します。
- Fiery ColorGuard:カラーの均質さと精度を簡単に自動化します。
- Fiery Server Presets:ジョブのプロパティ選択を自動化し、迅速かつ正確なセットアップを実現します。
- Fiery IQ:データを自動的に取り込み、監視、分析して、パフォーマンスを最適化します。
- Fiery API:Fiery®製品と連携できるソリューションを構築します。
Fieryが当初から推進してきた基本的な流れは自動化です。DFEをどのようにすれば、ジョブをより自動化し、よりスムーズにし、より労力を減らせるのか、という点です。2025年の印刷業界は、短納期ジョブ、納期の短縮、人材不足など、かつてないほどの大きな課題に直面しています。そのため自動化は今でもキーポイントです。Fiery JobFlowやFiery ColorGuardのようなワークフローソリューションは、可能な限り自動化することに特化しており、時間とリソースを節約しながら、最高の印刷結果を実現しています。
Fiery AIを活用した未来の印刷
未来に目を向けると、印刷テクノロジーで次に大躍進するものは間違いなくAIです。そこでFieryでは、AIを漠然とした投資対象としてではなく、むしろ自然な進化と捉えています。印刷ビジネスが日々取り組んでいる現実的な課題を解決するために、より高度な自動化を活用することはFieryの長年のミッションの一部です。2025年に発売予定の2つの革新的なAI搭載製品は、生産での実際のボトルネックにAIの力を応用します。
Fiery ScribeはAIを使用して、Eメールからの自然言語によるジョブリクエストを読み取り、自動的に正確なジョブチケットに変換します。「光沢表紙のブックレットが50冊必要」というようなリクエストは自動的に正確なジョブ設定に変換されるので、時間の節約とミスの削減になり、印刷会社はさらに多くの仕事量をスムーズに処理できるようになります。
加えて、当社はFiery InkWiseを使用して在庫管理を変革するためにAIを活用しています。Fiery InkWiseは、インク消費量の予測と過去のデータ分析によりインクの注文時期を予測するクラウドベースの支援アプリケーションです。InkWiseは、印刷会社が最適な在庫数量を決定、維持するのを支援することで、無駄をなくし、コストのかかる直前の注文を避けることができます。早期に導入した企業は大幅なコスト削減とより円滑なワークフローを実現しています。
新興市場への進出
Fieryは2025年以降も印刷革新をリードし続けます。この業界では今後も大きなチャンスが生まれています。ダイレクトツーフィルム、パッケージング 、看板広告 、産業印刷などの新興市場が急成長しています。このような用途はデジタルトランスフォーメーションの初期段階にあり、成長の余地が大いにあります。この分野における当社のソフトウェアソリューションは、革新的な新しいプリンタープレスをサポートし、デジタル印刷への移行を促進することに特化しています。

Fieryは、受賞歴のあるFiery Impressを開発し、産業用インクジェット印刷に革命をもたらしました。これは、製造ワークフローにスムーズに統合できる、スケーラブルですぐに使えるDFEです。Fiery Impressはパッケージングプロダクションを効率化すると同時に、ハンドバッグやスーツケースのような製品へのインライン印刷も可能です。
パッケージングの分野では、注目すべき新しいイノベーションのいくつかをFieryテクノロジーが実現しています。Packsize X5 Nozomiはその一例です。無地の段ボール素材を数秒でカスタムサイズのパッケージに変身させます。この画期的なプレスは、ブランド向けオペレーションを効率化します。同時に、商品棚で目立つカスタマイズされた鮮やかなパッケージをお届けできます。
ダイレクトツーフィルム(DTF)テクノロジーはデジタル印刷の中で最も急成長している分野のひとつです。衣類やグッズのオンデマンドカスタム印刷に手軽に対応できることで、創造性とカスタマイズの新たな可能性を開拓します。DTFテクノロジーは、中小企業にとっても、大規模製造業者にとっても魅力的な分野です。Fiery Digital Factoryは、数百ものプリンターをサポートする、業界をリードするDTFアプリケーション向けワークフローソリューションです。オリジナルTシャツや、バッグなどのテキスタイルの迅速かつ正確な生産を可能にすることで、オンデマンドのeコマースを強化し、顧客の要求に合うビジネスへと変革できます。
デジタル印刷の技術革新をリード
Fieryは30年にわたり、プロダクションプリンターが最大限の性能を発揮できるテクノロジーとソリューションの構築に注力してきました。Fieryは、実際の印刷会社が抱える問題を解決する製品やツールを提供することで、現代の印刷業界を形成する中心的な役割を果たしてきました。印刷の未来がこれまで以上に速く、スマートで簡単になるよう、今後も技術革新に取り組み続けていきます。
複写機とコンピュータの単純な接続から始まった技術は、今日におけるデジタル印刷の革新につながっています。Fieryは、技術の枠を超え、プリンターが進化する要求に応え、新たなビジネスチャンスを模索し、進化し続ける状況に適応し続けます。印刷業界の明るい未来を支えるべく、Fieryは引き続きリードしていきます。